![]() TOP > 賃貸マンション事業の基礎知識 > 相続税と贈与税を一体化する生前贈与の円滑化策
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このたび平成15年度の「税制改正大綱」が閣議決定されました。内容はデフレ対策の一環としての様々な税制改革から中小企業への支援税制などと多岐にわたっていますが、今回はその中の「相続税・贈与税」に関する新制度について注目したいと思います。
今回の税制改正で「相続税・贈与税」について大きな改正点がありました。その中で特に注目されていますのが、相続税と贈与税の一体化をねらった「相続時精算課税制度」の導入です。政策的な狙いは、親から子への資産移転を促進して、住宅投資や消費を刺激しようというものです。この制度の導入により生前贈与は非常にやりやすくなります。 では、今後の相続において、この制度はどのような影響があるのか、その内容についてみていきましょう。 「相続時精算課税制度」とは!?相続税・贈与税の一体化従来の相続税制は贈与税を相続税の補完税として位置づけおり、税金逃れを防止するために相続税よりも高い税率を 贈与税に課していました。 しかし、実際には相続税の納税義務が発生する割合は全死亡者の5%程度であり、親から子への資産移転を妨げる結果を招いていました。なぜなら、贈与時 (生前贈与)に高い税率で課税されて贈与税を払うよりも、死亡時(相続)の非課税枠をフルに活用して課税を回避した方が明らかに節税効果が高いからです。 平成15年からスタートしたこの制度は一言で表すと「相続税と贈与税の一体化」というものです。従来の贈与制度との選択により、親から子 への生前贈与に ついて2,500万円までは非課税となり、2,500万円を超える部分についてもその税率は軽減されています。この制度の導入により、従来の税のあり方を解消し 、世代間の資産移動を促進させ、経済を活性化させるものとして期待されています。 贈与を受ける人の選択制この制度は平成15年1月1日以降の相続・贈与から適用されていますが、従来の贈与制度も残ります。新しい贈与制度は、従来の贈与制度を基本としたうえで、 贈与を受ける人の選択によって、 贈与時に贈与財産に対する贈与税を支払うわけです。相続時清算課税制度を選択した場合は、相続が発生したときに、その贈与財産と相続財産を合計した価格を基に相続税額を計算して、そこから既に支払った本制度に基づく贈与税を控除するという贈与税・相続税を通じた納税を行うことになるのです。 「相続時精算課税制度」の主な要件まず、この制度が受けられるのは、贈与をする人が65歳以上の親であり、受贈者が20歳以上の子である推定相続人(代襲相続人も含む)であることが条件となります。つまり、65歳以上の親から20歳以上の子供に対して贈与が行われたときに適用となります。 しかし、自動的に適用になるわけではなく、手続きが必要となります。本制度を選択する場合には、受贈者(子)が最初にこの制度を利用して贈与を受けた年の翌年2月1日 から3月15日までの間に、本制度を選択する旨の届出書を贈与税の申告書に添付して所轄税務署へ提出しなければなりません。仮に納税額がゼロであったとしてもきちんと届 けることが必要です。この申告書は受贈者である兄弟姉妹が各々、贈与者である父、母ごとに選択することができます。ただ、一度のこの届出を行いますと、相続時までこの制度は適用されますので、選択の際には十分な検討が必要でしょう。 住宅取得資金の贈与の優遇拡大住宅投資促進を図る観点から、住宅取得資金に限っては非課税枠が3,500万円に拡大されています。自己の居住の用に供する(自分が住む家)一定の家屋を取得する資金、 または、一定の増改築のための資金を受ける場合に限り、2,500万円の非課税枠に1,000万円上乗せされ、非課税枠が3,500万円となっています。さらに、この場合は65歳未満の親からの贈与についても適用が可能です。 尚、これは平成15年1月1日から平成17年12月31日までの期間限定の特例となっています。 税額の計算方法は!?■■ 贈 与 時 ■■ ■■■ 相 続 時 ■■■
【図解説】 ポイントとなるのは、「従来の制度では額は小さいけれども本物の非課税である」のに対して、「新制度では額は大きいけれども課税の繰り延べとしての非課税である」ということです。 新制度の2,500万円の非課税枠は、「贈与時点で贈与税が非課税になる」のであって、相続税の基礎控除の先取り的な意味合いであるという点には注意が必要です。今後、この両制度の特徴を理解した上で自分にあった選択をしていく必要があるでしょう。
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